執筆者:性同一性障害(GID)学会認定医 大谷伸久

トランスジェンダーのオリンピック競技への参加条件

GID/トランスジェンダーのガイドライン
A. スポーツにおける2003年ストックホルムの総会以来、多くの国々の法律に反映して、社会における性の自認の自主性の重要性の認識が広がっている。
B. しかしながら、性同一性障害の法律がまったく整備されていない自治体もある。
C.トランスジェンダーをスポーツ競技の参加の機会から奪うことは避けることが必要がある。
D. 他のすべてに優先するスポーツの目標は、公平な競技を保証すること。競技参加の制限は、適度な例外は必要であるが、目的を遂行するのに釣り合ったものでなければならない。
E. 公平な競技を担保するために、競技に参加する準備段階として、解剖学的な変化をする必要はない。
F. これらのガイドラインでは、どんな方法においても、密かに意図することは一切ない。  World Anti-Doping CodeとWADA International Standards.に従う必要がある。
G. これらのガイドラインは、絶えず更新し、科学的または、医学の貢献の正当性を条件としている.

このような勧告するにあたって、オリンピック委員は、下記のガイドラインに同意する。
1.FTMは、制限なしに男性のカテゴリーの競技に参加する資格を有する。
2.MTFは、下記の条件で、女性のカテゴリーの競技に参加する資格を有する。
2.1.   MTF選手は、性の自認が女性であると宣言しないといけない。その宣言は、スポーツの目的に対して、4年間変えることができない。
2.2.   MTF選手は、テストロン濃度を測定しなければならない。その濃度は、最初の競技までに少なくとも1年間前から10 nmol/L 以下である。
2.3.   MTF競技者の総テストステロン濃度は、女性のカテゴリーにおいて、競技の資格を得る期間を通じて、テストステロン10 nmol/L 以下でなければならない。
2.4. これらの身体の状態は、検査によって測定する。これに従わない場合は、競技者の資格は、12か月間保留とする。
※コメント
以前に記載した「GIDとスポーツ」のコメントで、オリンピック参加の条件をSRS後に2年経過していないと参加できないと記載しましたが、現在はその条件が撤廃され、上述の内容と2015年に決定しています。

The new IOC guidelines
IOC Consensus Meeting on Sex Reassignment and Hyperandrogenism November 2015
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