トランスセクシャリズムTranssexualismは、性同一性障害であり、今の性でなく希望する性で生き、その性として受け入れられた希望が強い。
男性と女性は、生物学的に身体的・解剖学的に特徴がそれぞれある。下半身であれば、骨盤の形もそうであるが、顔面の骨も男女によって特徴がある。FTMは、その特徴が男性化してもそれほどその特徴が目立つことはない。
MTFに関して言えば、骨の形、隆起などは、女性ホルモン治療では治すことができず限界もある。男性的な顔貌が強いMTFは、性別適合手術の一環として、女性化手術を部分的に行うとよいとされる。
前額部の男女差
女性らしさとその魅力の強く影響する場所は、顔の上1/3と額の隆起した前額である。
前額部は、ふつう最初に見る女性的特徴ではないものの、男女の違いがよくわかる部位でもある。
生物学的な男性は女性に比べて、
１．髪の生え際が高く、幅がある。
２．額の隆起がない
下顎の男女差
男性的な特徴として下顎が挙げられる。男性は、あごが四角張って広い、下顎の先がフラットである。
魅力的な女性のあごは、小さく、より輪郭が細く、先がとがっている印象である。
力強い下顎は、男らしさを象徴する。世界で美しい女性は、下顎が三角▽なラインを描く。
・他の研究報告によると、額の盛り上がりは、もっともインパクトがあり、性別を判断する部位の１つであるとされる。
・顔の女性化手術は、男性的な特徴を女性的な特徴に変えることである。これらのことに、額の女性化、額付近のリフト、下顎の修正、隆鼻術、軟部組織の修正（脂肪注入など）を含む。
・前額部のリフトを含めた前額部を修正し、同時に、顔の上1/3に適した下顎も修正する。前額部に関しては、眉毛の上の隆起を削り、骨形成を行う。その削った後には、脂肪などを注入する。下顎に関しても、骨形成で先がとがるように同様にして削る。
※コメント
日本ではあまり女性化の顔面形成はあまり行われていません。費用も膨大になるのでなかなか手が付けられないのも原因かもしれません。まあ、海外ほど症例もなく、これに特化した医師がいません。
今回は顔面の女性化手術に関して紹介しましたが、あくまでも手術を推奨するわけでもありません。確かに手術となるとたいへんです。ただ、手術しなくてもいくらでも化粧の仕方、ヘアスタイルなどでも女性らしさを出せるので、上記の特徴の違いはまだまだありますが、これらを知った上で、いろいろ試してみるといいでしょう。
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☞海外医学文献情報
Facial femalization in transgenders
Refuat Hapeh Vehashinayim 2015 Jul;32(3):52-4, 70.
